2010年6月27日日曜日

白い薔薇

オーディションを受けるのはいつだって怖い
それはそれは尋常ではないストレス
舞台本番の緊張感とはまた違う

いつもその日がやってくると
オーディションなんて受けるんじゃなかった
申し込むんじゃなかったと後悔する
けれど実際に審査が始まり
終わって
帰る頃になると

ああ、来てよかった
受けてよかったと
心底思う

一度しかないかもしれない出会い
濃密に凝縮された数分間
今日もとても素敵な出会いだった

白い薔薇の花を一輪もらった
こんな素敵な心遣いに
胸がいっぱいになる

出会う人を精一杯大切にする心のある人と一緒に作品作りを出来たら
どんなにか嬉しかろう

2010年6月25日金曜日

透明にはなれない

先日の稽古でキムに言われた
透明になれば何にでもなれる

今日の撮影で1時間の長回しをされた時

消え入りたい程に残酷に
私は晒されていた
足掻いても足掻いても
足掻けば足掻くほど
私は透明にはなれなくて
空っぽなただの肉塊でしかなくて
重苦しい程の肉と皮膚の密着が
呼吸を遮っていた

弄ばれている甘美な空間に
漂う 光の切なさ

薄暗がりのなか
私の声だけが そこにあり
言葉は意味をなさず 蠢く
空間に圧倒される 身体

あなたとの繋がりが
私を詩的に漂わせる

心地よく

2010年6月18日金曜日

バリ取り

またキムの名言が出た
「バリ取りできなきゃプロじゃない」
私は感動して泣きそうになったね
本当にだよ

バリ取りって知ってる?
金属を成型した時にはしっこに出るはみ出した部分、それが「バリ」
それをやすりで削って綺麗に仕上げるのがプロの仕事
キム曰く「僕はそういう人たちとしか一緒にやりたくない」

振り付けを作っている時
無駄な動きが出てきます
例えば
クルッと回って立ち上がった時に
バランスを崩して上半身がぶれる
これがバリ
こういうのを丁寧に削り取って行くのがプロの仕事

ちょうど昨日「中村俊輔のサッカーノート」を読んで

「絶対振り付けをマスターしてやる」と決心したばかりだったので
今日の稽古とこの「バリ取り」の話はまったくgood timing
キムさんといると昔から何故かよくこういうことが起きます
いわゆるシンクロしやすい
他にも何人かいる
残念ながら身体はちっともシンクロしないんだけどね

で、今日の稽古は本当に泣きそうになった
透明になればいい
って言われた時

悲しみが溢れそうだった

なぜかはわからないけれど
本当に泣きそうになったんだ

透明になれば
何にでもなれる

昔 お前は水みたいだと言われたことを思い出した

2010年6月16日水曜日

梅雨の色

プロフィールの写真が気に入らない
短く切った髪型は久しぶりに気に入っているのだが
このにやけた表情は私らしくないと思うのに
先日写真を撮られた時に「笑顔が素敵な人っていいですね」と言われて歯がゆい
早いところ新しいのを撮ろう

輝く未来の稽古が始まってすぐに
どうして輝く未来を辞めたのかまざまざと思い出した
私はダンサーにはなれないし やっぱり女優だし
振付を覚えるのがとっても苦手だし
自分の好きに動きたいだけなんだと

私が輝く未来にいた頃は
「踊りたくない」とか今よりもっとわがままに散々言い散らかし
それでも随分と自分のそんなわがままも尊重してもらえて
ダンスの公演なのに台詞を朗々と発語させてくれて

岸田事務所+楽天団の先輩の女優さんからは
「幸はキムさんのところにいた時が一番イキイキしていたよね」と言われていた
ダンサーじゃないのにダンスカンパニーにいる私もなかなか良かった

今途中までできている作品の
早い振付の部分はどうにも覚えられなくてついていけなくて
でも妊婦さんのループとかゆっくり伸びやかな動きはやっていても気持ち良くて
身体って正直なんだな

梅雨がやってきて
身体も梅雨で
いつもより水分が多くて
紫陽花みたいに雨色なんだけど
この時期も必要なんだな

2010年6月10日木曜日

雷電

終わってすぐに旅行に行ったので
書くのを忘れていた
久しぶりに北浪先生の舞台

始まる前に簡単な説明があって
その最後に能の舞台での拍手のタイミングについてのお話があった
能はその余韻を味わう必要から拍手をしないし
カーテンコールもないのだと

ただ現代においては拍手をどうしてもしたいという観客の為に
少なくともシテ、ワキがはけきるあたりまでは待って
その後ぐらいに拍手をするのが今の一般的なマナーらしい
とても素敵だ

私が一番最初にいた「岸田事務所+楽天団」も多分寺山さんの「天井桟敷」も
カーテンコールはない いつの間にか舞台が終わる
お能から来ているのかも

一時期 このカーテンコールについてしばし考えていたことがある
どちらがいいとか悪いとかじゃなしに ただ好みの問題だろうと
そしてカーテンコールまでが作品だとそう思う
理生さんは衣装のまま客に面会することも嫌がった
私にはその考えが身体に染みついている
衣装は化粧を落とさないままで 観客に姿を表すのは嫌だ

能役者も衣装のままどころか 終わってから観客に挨拶に来たりさえしない
客に挨拶をするのは奥様の役割らしい
素敵だ

そうそう 本題の雷電 相変わらず北浪先生のシテは素敵
説明書きにもあった通り 雷神が内裏に見立てた1畳分ずつの高みを上へ下へと暴れる様や
石榴を口に吹くんでかっと吹きつけると炎に変わる あたりの表現
激しくて 派手で とても面白かった

鼓や太鼓 地謡も見ていて聞いていて惹き込まれる

前シテの菅原道真公も美少年の妖艶な面に息苦しくなるほどでした
雷電 思っていた以上に素敵な曲でした

2010年6月7日月曜日

ドルフィンマスター

遊び三昧の日々がやっと落ち着いてきて
昨日は久しぶりに自主稽古
近くの市民センターの広い広い宴会場のような「ながいき室(笑)」1時間310円を一人で借り切って
やっとダンスの稽古に着手しました
初日なので無理はせず
まずはヨガを30分やって準備運動
ヨガも久しぶり

それから先月の合宿で教えてもらったゴロゴロストレッチで身体と心を解放して
料理のループを疲れるまで繰り返し
最後に難関のドルフィンに挑みました
腕立て伏せのような姿勢で床にうつぶせになり
両足を大きく天に蹴り上げるようにして身体をくねらせイルカのように前に進む動きです
これをキムさんなんかは軽やかにやってみせます
私も海の中でならできるんだけどね

私が昔輝く未来にいた頃の女子はみんな身体を動かすのが得意ではなかったので(笑)
この技はもっぱら男の子だけできればいいものでした
何せ男子は錚々たるメンバー
まことクラブのまこと君や大駱駝館の雲太郎、コンドルズの鎌倉君
だから私達女の子はできなくてもいいんだーと普通に思っていました

ところが年月が経って 輝く未来にも優秀な女性ダンサーが加わって行くようになるにつけ
そこに男女格差はなくなっていったのです これは当然

というわけで 昔々免除されていたドルフィンも女子供もやらねばならぬ
なので一人で特訓なわけです

いや、強制されているわけじゃないんですけどね
一応輝く未来創立メンバーなのに できないの悔しいじゃないですか
だから絶対来週の稽古初日までにドルフィンをマスターしてやるのよ

だから施設の予約名も「ドルフィンマスター」名前の通りです はい

コンテンポラリーダンサーならぬテンポラリーダンサーな私ですが
さてどうなることやら 乞うご期待