2010年3月24日水曜日

乾いた浴室

一月に一度だけの撮影
思惑の違いも包容し
身を守る術を探しあぐね
冷たい浴室の浴槽の中
蛇口を捻りたいという
彼の欲求をなぜ抑えたのか

はからずも
浴槽を少女が落ちた掘に見立て
私は冷たく乾いた堀の中
もがき満たされる
小さな窓から注ぎ込む光

現実と折り合いをつけなければならない膿がきっと
このヒフと身体の間に沈殿し
私は息も出来ない

さっき剃刀を当てたばかりの
薄く透き通った頼りないヒフの
両の脚を小さな浴槽から突きだし
私は喘ぐ


貴方の欲望に応えることは
きっともうやめました
けれどもそれは
きっと貴方が望んだこと

コントロールされている

そんなはずのない場所で
悲しみがわき出して
あそこの変わりに
涙が浮かび
魂が繋がりたいと切望していた
だのに言葉は出ない

冷たい床
くすんだ壁
冷えきった身体に
私は固く食い縛る
全てを記憶していれば
柔らかい水を浴びられるだろう

そう呟きながら
隠したあの頃の傷に痛み
私は満たされる

帰りに小さな鉢植えをもらって
また少し満たされる

2010年3月20日土曜日

役者の力

寺山の脚本を
寺山風の演出でやれば
それだけである程度
見れてしまうのかもしれない

私は天井桟敷を生で観たことはないけれど
きっと役者の力は物凄かっただろうと
今の時代の寺山(風の)芝居を観ながら思う

天才が書いた言葉なんだから
信じて預けちゃってもいいんじゃない?と言ったのは田辺氏
力のある言葉に身を預けきれるならばそれも才能

カラマワリ
カラマワリ

十なん本もやってきて
彼らはこの時代にテラヤマの何を表現したいのか

天井桟敷みたいな演出にするならば
役者には相当の力が必要だ
言葉や身体を舐めちゃいけない
私たちはもっと研鑽するべき

脚本に負けている役者達は
見るも無残な木偶の坊

2010年3月15日月曜日

撫子

ご無沙汰だった演出家から昨日久しぶりに電話があり
出演依頼なわけではないが
ちょっと頼まれ仕事で身毒丸の撫子役で稽古につきあってくれないかとのこと
来週の2日間

身毒丸と言えば理生さんと寺山さんの共同脚本の比較的有名な作品
ルーデンスでは今野真知子さんが撫子役をやっていました
たとえ稽古だけでも理生さんの作品を本意気でやれるなら
こんなにありがたい機会はないと
2つ返事でお受けしました
思いがけないホワイトデーのプレゼント

早速送っていただいた台本を読み返し
ああ、やっぱり理生さんの言葉はしっくり来るなと

覚えようと頑張らなくても自然に体から出てくるのだから不思議
やっぱり理生さんの作品中心に行きたいなと再認識した次第です
昨年末から自分稽古で読んでいた
理生さんのシナリオ「1999年の夏休み」の母子の葛藤とかぶるものがあります
「忘れな草」の瑠々の台詞とかぶるものもあります

本当にありがたいお話
本番に臨む意気込みで頑張りたい

2010年3月11日木曜日

けいこちゃん

昨日は久しぶりにけいこちゃんと話をした
下北沢スズナリの近くのカフェで
ソファのある落ち着いたカフェ

けいこちゃんは心日庵WSで出会った
とても魅力的で不思議な女の子
不思議な子だからとても気が合う
感覚が鋭くて繊細で自分に正直
だからこそ周囲と折り合いがつかなくて
苦しんでしまったりするけど
こういう人たちが私は大好きだ

先日のオーディションがとても面白かったという話と
毎月の卓司君との撮影の進め方が昔と違うので戸惑っているという話と
好きなことを仕事にできるかどうかみたいな話と
何らかのジャンルや枠で括られてしまうと流されてしまうよねって話と
学校の先生の進路相談とハローワークの就職相談は
「本人の希望を叶えるためにどうしたらいいか」という相談ではなく
「今の実力でできることは何か」という消極的な相談だよね
ある意味制限かけられてしまうねって話とか
どうして大学行ったか、行かなかったかって話とか
やっぱり私は主役をやりたいんだよねって話とか

そんなことをいろいろ話したら
体調は相変わらず思わしくなかったのだけれど
とても勇気が出た もっと自由に動きたいと
もっと強く思えた
早いところ つまんないことに時間を割くのは辞めて
有意義な日々を送りたい

帰り道彼女からメールが来た
「今の流れに乗って ますますキラキラしてください。
そういうパッとした(またはふわっとした)空気を放ってたよ。」

2010年3月7日日曜日

引き寄せる力

とても愉快で 心地よい半日でした
あんなに素敵なオーディションは初めてです
とてもとてもよい経験でした

それは昨日のことでした
いつもの私ならきっと
評価 または 判断されるという現場で
恐怖に慄き 心堅く閉ざし 本来の半分も出せなかったことでしょう
それを引き出し審査する演出家の力はそれはそれは素晴らしいものでした
あんなに若くて美しいのに。。。。

ずっと昔 指輪ホテルのワークショップで
フィールドワークというものを経験したことがありますが
あれですね あの理論です 場の力
私はそれをうまく説明できないのですが

結局のところあの場の居心地のよさは
その場に一番大きな影響を及ぼしている人の思想が反映するわけで
集まる人もその人のエネルギーに引っ張られて集まるわけで
簡単に言うと「類は友を呼ぶ」ってやつですね

あの場にいた十数名の方々は今の私の状態を
とてもよく表しているともいえるわけだ
何だか感動するな~

昨日のオーディション主宰者様の引き寄せる力に感謝です

その力のせいなのか 不思議なことがいくつか
劇団主宰者の傘が私のと同じものでした。色も
かなり単純に嬉しい一致でした
このぐらいの偶然は普通ですが
もっと凄いのが
劇場の注意事項の貼り紙に
私の同郷の友人の名前がありました
彼女とは十数年会っていません
彼女が芝居の現場に関わっていること自体にも驚きましたが
それ以上にあの現場で彼女の名前を見
しかも昨日の主宰者側が彼女と繋がっていたことが何よりの驚きです
ただならぬご縁を感じるわけです
そして当の劇団の当の次回作にも私にはただならぬ共通点が。。。
詳しくは話してはなるまい
もし受かったら乞うご期待ですよ

しかしながら
どんなに居心地のよい場だったとしても
オーディションというものは常にたくさんの後悔が残るものです
結局のところ日々のお稽古の成果と
心持の結果がそのまま表れるだけのことです
体調が悪かったからだとか
書いてあることに気づかなかったとか
何の言い訳もできません

後悔するでなく反省して
今日からの心持に生かして行くしかありませぬ

教訓:オーディション申込用紙に写真を添付しないわけがない

2010年3月3日水曜日

読み込む

予定通り
セッション前にカラオケボックスにてオーディション用モノローグの練習
とにかく読み込んでおかないと実力に近づけない

いろんなパターンで試してみる
初見の時のトキメキが過ぎる頃
どう読めばいいのかわからなくなる
それでもとにかく読んでいくと
ある時急にひらめきがやってくる
これだ!というのを見つけたらまずはそれが第一段階
あと3日でそこまで辿り着けるかどうかが今回の勝負どころ
まだまだ甘い 舐めている

せめて後もうほんの少し

2010年3月2日火曜日

恋に落ちたような

人間目標がないと頑張れないものだ
自分なりに朗読とか 目標を持ったつもりでいたけれど
なかなかモチベーションはあがらず
どうしても客観的評価がある程度必要なのかもしれない

とプライベートな問題クリアしていくことに精一杯で
なかなかactingに関われないでいた20日間
実はずっと待っていた

オーディションの通知
期限ギリギリに届いて
それからはもう
恋人に出会えたようなときめきと期待と不安で胸が一杯

人生ってなんてハリがあるのでしょう
恋愛するよりずっと健全で
恋愛するよりずっとパワフル

オーディション用のテキストを3つ声に出して読んでみて
好きな台詞があった
どの台詞も舞台を実際に見ていて
「あの役やってみたい」と思った台詞だった

とにかくこれから5日間
この言葉達との蜜月を楽しもう

ああ、そうコアリズムも頑張ろうね ウフ